MEN'S NURSE のひとりごと

ナース♂の日常、仕事のこと、結婚・離婚などについて、役立つこと、などを思いつくまま発信していきます。

療養病棟

私が現在、勤めているのは

中規模?病床数200床以下の

田舎の病院です。

 

その、療養病棟で勤務しています。

 

療養病棟

高齢化社会が進み、祖父・祖母などの入院などで知っている方も多いでしょうが

知らない方もいると思いますので、簡単に説明しますね。

 

一般に、ひとくくりに病院と言われますが

病院は、5つに分類されます。

一般病棟、療養病棟、精神病棟、感染症病棟、結核病棟

後ろ3つは、とりあえず除外して、メインである

前の2つについて簡単に説明していきます。

 

一般病棟

これぞ病院! って感じですよね。

普通はここからスタートしますよね。

 

最近、病院に入院したけど、すぐに退院させられる!

もしくは、転院させられる。

最近、短期間しか置いてくれへん!

なんて思った方も多いと思いますがどうでしょうか?

 

それ、正解です。正常な感性をされています。

 

看護配置、平均在院日数など、いろんな要素があるので複雑ですが

ものすっごい簡単に言ってしまうと

 

病院が儲からないからです。

例外はありますが、加算の関係で、一番儲かるのが入院から14日まで

まあまあ儲かるのが30日まで。

 

病院は、ボランティア施設ではありません。あくまで営利団体です。

儲けていかないと、潰れます。

施設に入れれば、それがベストでしょう。費用的にも安いですし。

ですが、入所待ちの人が多すぎて、そうそう入れません。

 

この、中間施設が、療養病棟と考えてもらっていいと思います。

 

一般の方が思う

病院、施設

そのどちらでもないというか、すっごい中途半端な存在ですかね。

だが、無いと非常に困るんです、現状。

国は、在宅介護を推し進めていますが

 

実際問題、自宅で祖父母や、両親の介護出来ます?

そりゃあ、出来る人もいますよ。ですが年々少数派となるでしょう。

少子化、夫婦共働き

老々介護の増加と言われていますが、増加するのは必然なんです。

 

そんな、ある意味中途半端な存在である療養病棟ですが

昔と比べて、かなり変わりました。

現在は、ADL区分(1~3)、医療区分(1~3)によって

入院基本料が算定されています。

医療区分の方が影響が強く、これが療養病棟の稼ぎに直結します。

加えて、一般病棟と違って、在院日数という概念が基本ありません。

 

 

簡単に言ってしまうと、療養病棟という枠内において

軽症な患者は、ずっと儲かりません。

重症な患者は、ずっと儲かります。

ということです。

 

このような内容が理解できてくると

病院側からのいろんな対応の意味が

見えてくると思います。

 

 

そろそろ退院を考えて下さい

とか

特養や老健などの施設に申し込んで下さい

とか

 

ちゃんと意味があって、病院は

そういう話をしていってます。

 

 

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